その生前贈与を証明できますか?

祖母は孫名義の通帳と印鑑を預かり、孫の学資保険を振り込んだ。

問題がある贈与です。
生前贈与の成立には、子供や孫が自由に使える口座にお金を振り込む必要があります。自由に使えない口座ですと、税務署から「この口座は名義を借りているだけですので実質的な口座所有者は○○とみなします」と指摘され、生前贈与を否認されてしまうでしょう。 贈与は、もらった人が通帳・印鑑などを管理します。

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2022年07月17日

祖父と孫は生前贈与を合意したので、祖父は110万円を手渡した。

問題がある贈与です。
現金の手渡しには証拠が残りません。相続税の税務調査で故人の預金通帳から使い道を追及されたとき、「110万円の出金は孫への生前贈与です」と説明しても、証拠が無いので否認され、その生前贈与した110万円に対して相続税が課税されると考えられます。生前贈与の際は贈与契約書を作成のうえ、現金手渡しではなく銀行振込とし、預金通帳に金額を証拠として事実を証明できるようにします。

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2022年07月17日

祖父から「自分が死ぬまで絶対に使うなよ」と言われていたが、祖父の死後も孫はその言葉を忠実に守った。

問題がある贈与です。
贈与すれば、あげたお金の所有者は子供や孫です。所有者が自由にそのお金を使ったり、そこから収益を生み出すことができない場合は、使用収益権が確保(そのお金を自由に支配管理している)されているとは認められません。ここでは祖父の支配権が及んでいます。贈与とは、もらった人が金銭を自由に使い、利息を受け取ります。要するに、贈与が成立していない状態と考えられます。

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2022年07月17日

妻が夫からもらった生活費の一部を「へそくり」している。

問題がある贈与です。
へそくりは生前贈与とみなされず、相続税が課税されてしまうことがあります。生活費は夫婦共同のお金とみなされ、生活費の残った金額は妻の固有の財産とは考えられないのです。妻への生前贈与で相続税対策をするのであれば、贈与契約書を作成し、生活費とは別に贈与することをお勧めします。

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2022年07月17日